フロアコンセント本体の取付には、それほど苦労しませんが、
取付までの前段取りに手間がかかりますよ。
フロアコンセントとは
フロアコンセントは床に埋め込んだコンセントのことで、コンクリートや
OAフロア内にボックスを埋め込み、そのボックスの中にコンセントを収容したものです。
オフィスのOA機器の普及に伴い、オフィスのフロアの上を電源ケーブル、通信ケーブルが
多く配線されるようになりました。
ケーブルが床上を転がっていると、人がつまづいて転倒したり、踏んで感電したりして
非常に危険ですし、見た目も良くありません。
さこで、現在はOAフロア(二重にしたフロア)が一般的です。OAフロア内をケーブル配線
し、OAタップを床上に設置して使用します。
電話、LANケーブルも同様にOAフロア内を配線し、デスクにケーブルを立ち上げ機器に
接続します。
しかしデスクが常時設置していない会議室や、ホールなどはOAタップが床に置いてあると
見た目が悪いし、使用しないときは邪魔ですので、フロアコンセントを設置し、
コンセントを使用したいときに蓋を開け使用することができます。
またフロアコンセントは蓋にケーブルの引き出し穴があり、蓋を閉めてコンセントを
使用できるため、安全性が高く、美観も優れています。
フロアコンセントの施工方法
OAフロアの場合
OAフロアにフロアコンセントを取り付けるには、フロアコンセントがOAフロアに
取り付けられるタイプのものを選びます。
OAフロアにもフロアコンセントを取り付けられる物、取り付けられない物が
あるので注意が必要です。
一般的にフロアパネルとフロアパネルの合わせ目の開口部にフロアコンセントを
取り付けます。フロアパネルのメーカーによって、フロアコンセント用取付パネル
が必要なこともあります。
OAフロアの高さが低い(50mmなどの場合)とフロアコンセントが取付れないことが
ありますので確認します。
【取付方法】
①フロアパネルの開口がフロアコンセントに合うかどうか確認する。
↓
②フロアカーペット等の仕上げ材をフロアコンセントに合うようにカットします。
↓
③ケーブルをフロアコンセントに接続します。
↓
④フロアコンセントをフロアパネルに入れ、取付用ビスを締めると徐々に締まっていき、
固定されます。
コンクリート床の場合
コンクリート床の場合は、コンクリート打設前にボックスを設置します。
フロアコンセントの種類によりますが、一般的に大4深形アウトレットボックス
にボックス取り付け用ベースにて固定します。
スラブ厚さを躯体図で確認し、ボックスを打ち込む高さを調整します。また、梁の上部
にはボックスを打ち込めないので、プロット図を作成する時に位置を確認します。
【取付方法】
①コンクリートに打ち込んだボックスに付着したトロ等を清掃します。
↓
②ケーブルを配線します。
↓
③カーペットや長尺シートなどの仕上げ材をフロアコンセントに合うようにカットします。
↓
④ケーブルをフロアコンセントに接続し、取付用のビスで固定します。
フロアコンセントの種類、メーカー
フロアコンセントのメーカーは、
寺田電機製作所とパナソニックが主になります。
種類は四角い物、丸い物、コンセントプラグをボックス内に納めるもの、コンセントが
上に飛び出してくるものなどさまざまな種類はあります。
コンセントと電話、LAN、テレビ等、強電と弱電設備を同じフロアコンセント
に収容できるものもあります。
フロアコンセントよりもOAタップが主流
フロアコンセントのメリットは普段コンセントを使わない時に床がフラットに
保てる。またコンセントプラグをフロアコンセントの中に収納できるので、
スッキリと使うことができます。
デメリットは取付けた位置を簡単に移動できないことです。
オフィスでOAフロアの場合は、OAタップの方が自由に位置を変えることが
できますし、ハーネス等を増やせば増設も簡単にできます。