力率を良くすると省エネルギーにつながります。
力率(りきりつ)とは?
電気をモーターなどの機器に使った場合、エネルギーの損失が発生します。
実際に働いた電力(有効電力kW)は電圧と電流の積(皮相電力kVA)
より小さくなります。
この比率が力率です。
力率とは負荷の消費kVAに対する消費kWの割合であり、負荷の種類、
負荷率によって変わります。
【負荷の力率の例】
・パソコン、ディスプレイモニター:0.6~0.7
・小型モーター(誘導電動機、ファンやポンプ):0.6~0.8
・電熱ヒーター:1.0
この角度を力率(cosθ)といいます。
力率が悪いと(電圧と電流の向う方向が異なるほど)それだけ
同じ電圧、電流でも効率が悪くなります。
力率改善
一般の電力負荷には、誘導電動機や、溶接機など低力率の負荷が多く
含まれています。
このような負荷を運転すると力率は低下し、電圧降下や電力損失が大きくなり、
また設備容量が増大します。
この力率を改善するために進相コンデンサを用います。
進相コンデンサで力率を改善すると同一電力に対して電流を低減できます。
高圧受電の場合は、高圧側にコンデンサを設置するのが一般的ですが、
低圧側にコンデンサを設置したほうがより力率改善に効果があり、
高調波対策にも効果があります。
しかし低圧側にコンデンサを設置すると高価になるというデメリットが
あります。
力率を改善すると、電気代の基本料金の割引が受けられます。
一般に力率85%を基準にそこを上回る場合に基本料金が割引になります。
力率が1%改善されれば基本料金が1%割引になり、
力率が悪くなれば、基本料金が1%割り増しになります。