同軸ケーブル(発泡ポリエチレン絶縁ビニルシース同軸ケーブル)はテレビ、無線通信機器などの設備機器間に使用するケーブルです。
電気工事では、ほぼテレビ共同受信設備に使用します。
同軸ケーブルとは
【同軸ケーブルの構造】
中心に心線があり、その周りにポリエチレン等の誘電体があり、
さらに編組線(へんそせん)の外側を黒色ポリエチレンやビニールで被覆した構造になっています。
外部導体は、細い銅線を編んだ編組線が一般的ですが、銅箔またはアルミニウム箔などの金属箔を用いたものもあります。
これは精密測定や極超短波以上の周波数で使用するために、高周波帯での遮蔽率を高めることが目的になります。
ケーブルを切断した断面が、軸を同じくした円筒を入れ子にしたような形状に見えることから、「同軸ケーブル」と呼ばれます。
同軸ケーブルの種類と用途
同軸ケーブルの種類は、
【衛星放送テレビジョン受信用発泡ポリエチレン絶縁ビニルシース同軸ケーブル】
衛星放送(BS,CS放送)を対応しているケーブルです。サイズはS-5C-FB、S-7C-FB、S-10C-FBがあります。
S-7C-FB
テレビアンテナから混合器、ブースター、分岐器、分配器等までの幹線ケーブルに使用します。
S-5C-FB
分配器から直列ユニット、テレビ端子までの分岐ケーブルに使用します。
品名 | 内部導体 (mm) |
仕上外径 (mm) |
概算質量 (kg/km) |
特性インピーダンス (Ω) |
---|---|---|---|---|
S-5C-FB | 1.05 | 7.7±0.5 | 63 | 75±3 |
S-7C-FB | 1.5 | 10.2±0.5 | 105 | 75±3 |
S-10C-FB | 2 | 12.7±0.5 | 155 | 75±3 |
【高周波同軸ケーブル】
サイズは3C-2V、5C-2V、7C-2Vがあります。
地上波放送の直列ユニットからテレビまでに使用します。(BS,CS放送を見る場合は、S-5C-FBケーブルかS-4C-FBケーブルを使用します。)
品名 | 内部導体 | 仕上外径 (mm) |
概算質量 (Kg/Km) |
特性インピーダンス (Ω) |
|
---|---|---|---|---|---|
構成(本/mm) | 外径(約mm) | ||||
3C-2V | 1/0.5 | 0.5 | 5.4±0.5 | 43 | 75±3 |
5C-2V | 1/0.8 | 0.8 | 7.4±0.5 | 72 | 75±3 |
7C-2V | 7/0.4 | 1.2 | 10.4±0.5 | 139 | 75±3 |
ケーブルのサイズが大きいほど径が太くなり、減衰量は少なくなります。