電線、ケーブルの種類と記号一覧です。
電線(絶縁電線)とケーブルとの違い
電線とは、銅線を絶縁物で被覆した電線で、ケーブルとは、絶縁電線の機械的強度、
絶縁性能を高めるための外装(シース)でさらに厳重に覆った電線のことを言います。
絶縁電線
絶縁電線は、銅やアルミニウムなどの導体を絶縁物で被覆したもので、
導体の材質や絶縁物の材質などによって種類が違います。
屋内配線用で最も多く使われるのがIV線です。
電線は天井内を転がすような配線方法は出来なく、
電線管やレースウェイなどに入れて配線します。
アース線として配線する場合は、IV線のまま転がし配線は可能です。
ケーブル
ケーブルは、導体を絶縁物で覆った電線を、多くの場合は2本や3本束ねて、
その上から保護被覆(シース)で覆ったものです。
ケーブルで最も多く使われるのが、VVFケーブルです。
VVFケーブルは平型のケーブルで、グレー色が一般的ですが、
色分けで用途を変える現場もあります。(例えば赤色は非常用回路など)
幹線や動力設備用に多く使用するのが、CVT、CVケーブルです。
特にCVTケーブルはCVケーブルを3本よった構造で、CVケーブルより
放熱しやすく、許容電流も高いので、幹線などの大電流が流れるケーブル
には欠かせないものとなっています。
キャブタイヤケーブルのVCTやCNは移動用配線ケーブルで、
ビニール製が VCT、 柔軟性・耐水性・耐熱性に優れています。
また、CN系が ゴム製で、耐摩耗性・耐衝撃性に優れています。
電線の種類
記号 | 名称 |
---|---|
IV | 600V ビニル絶縁電線 |
HIV | 600V 2種ビニル絶縁電線 |
KIV | 600V 電気機器用ビニル絶縁電線 |
HKIV | 600V 電気機器用二種ビニル絶縁電線 |
IC | 600V 架橋ポリエチレン絶縁電線 |
OW | 屋外用ビニル絶縁電線 |
OC | 屋外用架橋ポリエチレン絶縁電線 |
OE | 屋外用ポリエチレン絶縁電線 |
DV | 引込用ビニル絶縁電線 |
MLFC | 600V 耐燃性架橋ポリエチレン絶縁電線 |
KIP | 6600V 高圧機器内配線用EPゴム絶縁電線 |
電力ケーブルの種類と使用例
記号 | 名称 | 使用例 |
---|---|---|
VVF | 600V ビニル絶縁ビニルシースケーブル(平形) | 電灯、コンセント、他全般 |
VVR | 600V ビニル絶縁ビニルシースケーブル(丸形) | 低圧引込等 |
600V CV | 600V 架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル | 幹線、動力、 電灯、コンセント |
600V CVT | 600V 単心3個より(トリプレックス)形架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル | 幹線、動力 |
600V CVD | 600V 単心2個より(デュプレックス)形架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル | あまり使用しない |
600V CVQ | 600V 単心4個より(カドラプレックス)形架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル | 幹線、動力 |
6600V CV | 6600V 架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル | 高圧引込等 |
6600V CVT | 6600V トリプレックス形架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル | 高圧引込等 |
6600V CVD | 6600V デュプレックス形架橋ポリエチレン絶縁ビニルシーンシースケーブル | あまり使用しない |
通信ケーブルの種類と使用例
記号 | 名称 | 使用例 |
---|---|---|
AE | 警報用ポリエチレン 絶縁ビニルシースケーブル |
自火報設備P型の感知器 |
HP | 耐熱ケーブル | 非常放送設備、自火報設備幹線 |
FCPEV | 着色識別ポリエチレン 絶縁ビニルシースケーブル |
構内通信回路、 照明リモコン回路 |
FCPEV-S | 着色識別ポリエチレン絶縁ビニルシース ケーブルの遮へい付ケーブル |
構内通信回路でシールドが必要な環境 |
CVV | 制御用ビニル 絶縁ビニルシースケーブル |
警報線等 |
CVV-S | 制御用ビニル絶縁ビニルシース ケーブルの遮へい付ケーブル |
警報線でシールドが必要な環境 |
ICT | 電子ボタン電話デジタル 伝送用ケーブル |
電子ボタン電話等 |
□C-FB | テレビジョン受信用 同軸ケーブル |
地上デジタル放送テレビ受信用 |
S-□C-FB | テレビジョン受信用 同軸ケーブル |
衛星放送受信用 |
UTP | LAN用ツイストペアケーブル | LAN用 |