電気工事士、電気工事施工管理技士

第2種電気工事士 実技試験内容

第2種電気工事士の実技試験内容です。

実技試験内容


実技試験は実際に電気工事に使用する材料で、
受験者が持参した作業用工具を用いて電気配線を
回路図にしたがって作業する試験です。

制限時間は40分間、時間は短いです。

試験当日の持ち物

①受験票および受験申込書兼写真票(指定の写真を貼り付けたもの)
②作業用工具
③筆記用具
④時計(電卓機能、通信機能のある時計は使用不可)

実技試験材料

実技試験では当日試験内容に応じた材料が配られます。

実技試験の手順

①指定された試験会場に、入室時刻までに余裕を持って行きます。
(遅刻すると入室禁止となり受験できませんので注意してください)

②受験番号札に受験番号と氏名を記入します。
(受験票が無いと受験できません。受験票を忘れずに!)

③試験材料を確認します。
(試験開始前に監督員が指示します。指示があるまでは確認をしてはいけません。
材料の確認は監督員の指示に従って配られた材料と材料表を照合します。
この時に不良や不足などがあれば監督員に言います。
試験開始後の材料交換は一切対応してもらえませんので注意!。)

④試験を開始します。
(監督員の合図で試験を開始します。
ここで初めて試験問題を見ることができます。)

⑤試験終了
(試験終了後は速やかに作業をやめて工具をしまいます。
試験終了後も作業を続けると失格になります。
受験番号と氏名を記入した受験番号札を施工物に
しっかりと取り付けて、作業終了です。)

⑥試験会場を退出します
(監督員の指示に従い退出します。)

⑦作成した作品の欠陥の有無の判定
(試験終了後に、受験者が作成した作品の欠陥の有無を判定します。
欠陥の判定は、「技能試験における欠陥の判定基準」に基づいて行われます。)

実技試験の対策、コツ

複線図を書く
実際の作業も重要ですが、
実技試験に取り掛かる前に複線図を作成することも重要です。

試験で出題される配線図は単線図と呼ばれ、器具間の配線が
1本で書かれています。

しかし単線図のみでは、実際に作業するときに迷ってしまいます。
そこできちんと複線図を書くことにより、実際の作業に集中でき、
間違いなく実技作業に入れます。

複線図を書くときは、まず高圧部分を書き、その次に低圧部分を
書くと良いです。

また電線の色をわかりやすくするため、消せるボールペンなどを
使用すれば、より効率良く書くことができます。

実技試験の練習
実技試験に有効なのはやはり繰り返し練習することです。
練習量が少ないと試験本番で動揺したり、緊張したりします。

候補問題をテキストを見ながら何回も練習すれば、自信もつきますし、
作業に慣れてきます。

実技試験用の材料セットも販売されていますので、購入して
練習しましょう。

また、実技試験の注意すべき点は
一般財団法人 電気技術者試験センターのホームページに
「電気工事士技能試験の概要と注意すべきポイント」がありますので
こちらを良く見て試験に望めば良いでしょう。

技能試験候補問題と試験問題

技能試験候補問題とは、その年度の試験が行われる前に公表される、
出題候補となる13問の問題です。

実際の試験は、この13問のうち、いずれか1問が出題されます。
ただし、候補問題には、寸法、結線方法などが記載されていません。

合格基準

技能試験は、完成した施工物を判定員が欠陥がないか審査し、合否判定します。
合否基準の「技能試験における欠陥の判断基準」を元に審査します。

技能試験における欠陥の判断基準

1.未完成 1)施工物が完成されていない
未着手、未接続、未結線、取付枠の未取付など
2.配置や
寸法、接続方法
の間違い
1)配線・器具の配置が配線図と違う
2)配線図の寸法より著しく短い
(配線図に示された寸法の50%以下のもの)
3)電線の種類が配線図と違う
4)接続方法が施工条件と違う
3.誤接続、誤結線
4.電線の色別・
配線器具の極性の間違い
5.電線の損傷 1)ケーブル外装を損傷した
・ケーブルを折り曲げたときに絶縁被覆が露出する
・外装縦割れが20mm以上ある
・VVR,CVVの介在物が抜けている
2)絶縁被覆の損傷で、電線を折り曲げたときに心線が露出する
ただし、リングスリーブの下部から
10mm以内の絶縁被覆の傷は欠損にならない
3)心線をおりまげたときに心線が折れる程度の傷がある
4)より線を減線している
6.リングスリーブ(E形)
による圧着接続部分
1)リングスリーブ用圧着工具の使用方法等が間違えている
・リングスリーブの選択が間違えている
・圧着マークが不適正
・リングスリーブが破損している
・リングスリーブの先端または末端で、
圧着マークの一部が欠けている
・1つのリングスリーブに2つ以上の圧着マークがある
・1か所の接続に2個以上のリングスリーブを使っている
2)心線の端末処理が間違えている
・リングスリーブを上から目視し、
接続する心線の先端が1本でも見えない
・リングスリーブの上端から心線が5mm以上露出している
・絶縁被覆のむき過ぎで、リングスリーブの下端から
心線が10mm以上露出している
・ケーブル外装のはぎ取り不足で、絶縁被覆が20mm以下
・絶縁被覆の上から圧着している
・より線の素線の一部がリングスリーブに挿入されていない
7.差込形コネクタに
よる差込接続部分
1)コネクタの先端部分を真横から目視して心線が見えない
2)コネクタの下端部分を真横から目視して心線が見える
8ー1.器具への結線部分
(ねじ締め端子の器具)
1)心線をねじで締め付けてない
・単線での結線にあっては、電線を引っ張って外れる
・より線での結線にあっては、作品を持ち上げる程度で外れる
・巻き付けによる結線にあっては、心線をねじで締め付けていない
2)より線の素線の一部が端子に挿入されていない
3)結線部分の絶縁被覆をむき過ぎている
・端子台の高圧側の結線にあっては,
端子台の端から心線が 20mm 以上露出している
・端子台の低圧側の結線にあっては,
端子台の端から心線が 5mm 以上露出している
・配線用遮断器又は押しボタンスイッチ等の結線にあっては,
器具の端から心線が 5mm 以上露出している
・ランプレセプタクル又は露出形コンセントの結線にあっては,
ねじの端から心線が5mm 以上露出している
4)絶縁被覆を締め付けている
5)ランプレセプタクル又は露出形コンセントへの結線で,
ケーブルを台座のケーブル引込口を通さずに結線している
6)ランプレセプタクル又は露出形コンセントへの結線で,
ケーブル外装が台座の中に入っていない
7)ランプレセプタクル又は露出形コンセント等の
巻き付けによる結線部分の処理が適切でない
・心線の巻き付けが不足している、または重ね巻きしている
・心線が左巻きになっている
・心線がねじの端から5mm以上はみ出している
・カバーが収まらない
8ー2.器具への結線部分
(ねじなし端子の器具)
1)電線を引っ張ると外れる
2)心線が差込口から 2mm 以上露出している ただし,
引掛シーリングローゼットにあっては,1mm 以上露出している
3)引掛シーリングローゼットへの結線で,
絶縁被覆が台座の下端から5mm 以上露出している
9.金属管工事部分 1)構成部品(「金属管」,「ねじなしボックスコネクタ」,
「ボックス」,「ロックナット」,
「絶縁ブッシング」,「ねじなし絶縁ブッシング」)
が正しい位置に使用されていない
2)構成部品間の接続が適切でない
・「管」を引っ張ると外れる
・「絶縁ブッシング」が外れている
・「管」と「ボックス」との接続部分に隙間がある
3)「ねじなし絶縁ブッシング」又は
「ねじなしボックスコネクタ」の止めねじをねじ切っていない
4)ボンド工事を行っていない又は施工条件に
相違してボンド線以外の電線で結線している
5)ボンド線のボックスへの取り付けが適切でない
・ボンド線を引っ張ると外れる
・巻き付けによる結線部分で、ボンド線をねじで締め付けていない
・接地用取付ねじ穴以外に取り付けている
6)ボンド線のねじなしボックスコネクタの接地用端子への取り付けが適切でない
・ボンド線をねじで締め付けていない
・ボンド線が他端から出ていない
・ボンド線を正しい位置以外に取り付けている
10.合成樹脂製可とう
電線管工事部分
1)構成部品(「合成樹脂製可とう電線管」,「コネクタ」,
「ボックス」,「ロックナット」)が正しい位置に使用されていない
2)構成部品間の接続が適切でないもの
・「管」を引っ張ると外れる
・「管」と「ボックス」との接続部分に隙間がある
11.取付枠部分 1)取付枠を指定した箇所以外で使用している
2)取付枠を裏返しにして,配線器具を取り付けた
3)取付けがゆるく,配線器具を引っ張ると外れる
4)取付枠に配線器具の位置を誤って取り付けた
・.配線器具が1個の場合に,中央以外に取り付けた
・配線器具が2個の場合に,中央に取り付けた
・配線器具が3個の場合に,中央に指定した器具以外を取り付けた
12.その他 1)支給品以外の材料を使用したもの
2)不要な工事,余分な工事又は用途外の工事を行った
3)支給品(押しボタンスイッチ等)の既設配線を変更又は取り除いた
4)ゴムブッシングの使用が適切でないもの
・ゴムブッシングを使用していないもの
・ボックスの穴の径とゴムブッシングの大きさが相違しているもの
5)器具を壊した
(ただし,ランプレセプタクル,引掛シーリングローゼット
又は露出形コンセントの台座の欠けについては欠陥としない)

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