VVFケーブル(ビニル系被覆を有するVVケーブル)と
断熱材が接触すると化学反応が起こり、
被覆の絶縁性能が低下する可能性があります。
VVFケーブルと発泡ウレタンが接触した場合
発泡ウレタンは建物の外壁や屋上の内部に吹き付ける断熱材です。
VVFケーブルに発泡ウレタンを直接吹き付けた場合、
発泡ウレタンが硬化した後にVVFケーブルが
接触した場合のどちらも科学変化はありませんが、
温度が上がると絶縁抵抗が低下します。
VVFケーブルと断熱防湿紙付グラスウールが接触した場合
断熱防湿紙付グラスウールは木造住宅の外壁内部に
敷き詰める袋に入ったグラスウールです。
断熱防湿紙付グラスウールは、防湿紙裏面に
アスファルト系塗料がコーティングされていることがあり、
アスファルト系塗料とVVFケーブルが接触すると(長時間高温状態が続くと)、
被覆に含まれる可塑剤がアスファルト系塗料と溶解し、絶縁抵抗が低下します。
VVFケーブルとスタイロフォームが接触した場合
スタイロフォームは床などに敷き詰める板状の断熱材です。
VVFケーブルの被覆に含まれる可塑剤がスタイロフォームと
接触すると揮散が促進され、可塑剤がスタイロフォームを溶解、侵食します。
そうするとVVFケーブルがスタイロフォームにめり込み、
放熱しにくくなり、かつ可塑剤が少なくなり、絶縁低下が起きます。
VVFケーブルと断熱材が接触する時の対応策
発泡ウレタンにVVFケーブルが接触する場合は、
化学反応は起きず、温度が上がらなければ問題ありません。
バリアテープ(ネグロス製)で離隔しても
温度が上がると絶縁抵抗の低下を防ぐ効果はありません。
しかしVVFケーブルに直接吹き付けられた場合、
放熱しにくくなるため、許容電流は大きく低下しますので要注意です。
断熱防湿紙付グラスウール、スタイロフォームに
VVFケーブルが接触する場合は、化学反応が起きますので、
バリアテープ(ネグロス製)で離隔し、直接接触を防ぐことが必要です。