キュービクル(電気設備)の保守、点検方法

キュービクルの保守、点検方法です。




点検の目的・時期

点検の種類は、一般に日常(巡視)点検、定期点検、精密点検および臨時点検
があります。

電気設備を維持するための点検と電気設備の異常を確認する点検を行います。

日常(巡視)点検

日常(巡視)点検は、稼働中の電気設備を目視等により点検し異常を確認する
点検です。

異常があった場合は、臨時点検を行います。

定期点検

定期点検は、1年程度の周期で行う点検で、電気設備を停電し目視や手で触れて
確認します。また測定機器を使用し測定を行います。

さらにウエスなどを使用し、高圧機器やキュービクルの内部を清掃することで
絶縁劣化を防ぎます。

点検で異常があった場合、次回の停電まで耐えられるような内容であれば、次回の
定期点検で、耐えられないような内容であれば、材料などを準備し、臨時点検を
行い、修理します。

精密点検

精密点検は、3年程度の周期で電気設備を停電し、VCBを分解するなど目視、測定機器
等により点検、測定および試験を行い、キュービクルが電気設備の秘術基準等に適合
しているか、異常がないかを確認します。

臨時点検

臨時点検は、電気事故その他異常が生じたときの点検と、異常が生じる恐れがある場合
など緊急性があるときに行う点検です。

点検、試験によってその原因を調べ、再発を防止するための措置を施します。

電気工作物 点検方法 日常(巡視)
点検
定期
点検
精密
点検
区分開閉器、
引込線等
(ケーブル等)
外観点検
絶縁抵抗測定
区分開閉器
動作試験
断路器、
電力用ヒューズ、
遮断器、
高圧負荷開閉器
外観点検
絶縁抵抗測定
遮断器、負荷開閉器
の動作試験
遮断器、負荷開閉器
の内部点検
絶縁油の
点検、試験
変圧器、
コンデンサ、
リアクトル、
避雷器、
計器用変成器、
母線、
その他高圧機器
外観点検
絶縁抵抗測定
変圧器
の内部点検
絶縁油の
点検、試験
受配電盤、
制御回路
電圧、電流、
電力量の記録
外観点検
絶縁抵抗測定
保護継電器
動作試験
保護継電器
動作特性試験
計器校正試験
制御回路試験
蓄電池 外観点検
液量点検
電圧測定
比重測定
液温測定
接地装置 外観点検
接地抵抗測定
キュービクル
の金属箱
外観点検

点検の内容・方法

日常(巡視)点検

日常(巡視)点検は、キュービクル等の電気設備を巡視し主に目視点検、または
各種測定機器を使って点検を行いますが、異臭や異音にも注意します。

日常点検時の点検内容、方法、注意点は
①電気設備全般について点検に漏れがないように、前回の点検記録と電気設備の
竣工図等を確認しておきます。

②点検の結果を運転日誌に記入します。
専任の電気主任技術者が常時いない事業所では、点検時のキュービクルへの立入りは
できません。
異常があった場合は、運転日誌に記入し、電気主任技術者に連絡します。

定期点検

定期点検の内容、方法、注意点は

①定期点検は1年に一度程度の停電を伴う点検なので、点検日時の決定は
関係部署と調整をし、停電しても支障が無い時期にします。

②点検前には作業計画書を作成し、感電事故等が発生しないようにする。

③点検前に単線結線図とキュービクルとを照合します。

④試験用電源をどこから取れるかを事前に調査し、取れない場合は、発電機を
用意します。

⑤日常点検で異常があり、定期点検時でしか確認できないものは、この期間
に合わせて行ないます。

⑥地絡継電装置の動作試験を行います。

⑦過電流継電器の動作試験を行います。

⑧遮断器および引外し装置付高圧負荷開閉器の動作試験を行います。

⑨そのほかの高圧負荷開閉器の開閉試験を行います。

⑩キュービクル内部と高圧ケーブル、低圧幹線(分電盤、動力盤も)の絶縁抵抗の
測定を行います。

⑪接地抵抗測定を行います。

⑫異臭、変色、がいしの損傷などを目視で確認します。

精密点検

精密点検の内容、方法、注意点は

①定期点検で行う点検、測定および試験

②各機器の締付け、遮断器・変圧器等のブラッシングの状態、電力ヒューズ
カットアウトのヒューズ定格電流の適否、その他の充電中に確認できない事項
について異常を確認します。

③遮断器の動作試験を継電器の動作特性試験と連動して行います。

④制御回路の試験を行います。

⑤電気機器の内部点検を行います。

⑥絶縁油の点検、絶縁破壊電圧試験、酸価度試験を行います。

⑦高圧受電盤の指示計器の点検および校正試験を行います。

⑧各機器、開閉器の接続部の締付け確認、遮断器の接触子の調整、古くなった
ヒューズの交換、絶縁油の交換等のほか、機器を分解し、調整、部品の交換
を行います。

臨時点検

臨時点検の内容、方法、注意点は

①高圧機器が壊れ、短絡電流などにより受電設備の大部分に影響を及ぼした
と思われる事故が発生した場合は、キュービクル(受電設備)の全体を
点検します。

②受電用遮断器(電力ヒューズを含む)が遮断動作をした場合は、
遮断動作の原因になった機器を点検します。

③その他の電気機器に異常があった場合は、その機器の点検を行います。

保守

定期点検および精密点検で停電したときにしかできない部分の機器整備、
清掃などを行います。

保守の内容、方法、注意点は

①目視および絶縁抵抗測定を行います。また、絶縁部を重点に、断路器、
遮断器、高圧交流負荷開閉器、変圧器、VT、CT等のごみを撤去したり、
清掃を行います。

②よごれの程度がひどく、ウエスのみではよごれが取れない場合は、機器
に合った清掃液(アルコール液等)にウエスを浸し、絶縁物表面を拭き取り
ます。

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