メタルモールは鉄製の配線カバーで、天井や壁に取付け配線をきれいに隠します。
メタルモールとは
金属製なのでプラモールより堅牢で、壊れにくく長持ちします。
また、金属製なのでプラモールより加工が大変です。単価も上がります。
メタルモールは、低圧屋内配線専用です。
屋外には使用しないでください。
メタルモールの種類、電線収容本数
メタルモールの種類
メタルモールはA型、B型、C型があります。
A型<B型<C型の順で大きくなり、配線の収容本数が増えます。
B型、C型にはセパレータを取付けることができ、強電配線と弱電配線を
入れられます。
・A型・B型は、内線規程3125節金属線ぴ配線、
および電気設備の技術基準と
その解釈(以下電技の解釈という) 第161 条
金属線ぴ工事に基づき施工してください。
・C型は、内線規程3145節金属ダクト配線および
電技の解釈第162 条金属ダクト工事に基づき施工してください。
・ケーブル工事を行う際は内線規程3165節ビニル外装ケーブル配線、
クロロプレン外装ケーブル配線、または ポリエチレン外装ケーブル配線、
および電技の解釈第164条ケーブル工事に基づき施工してください。
電線収容本数
金属線ぴ工事(A型・B型)
メタルモールに絶縁電線を収める場合、収める電線本数は内線規程により10本以下です。
ケーブル工事(A型・B型) メタルモールにケーブルを収める場合は、
下表を参考にしてください。
A型、B型メタルモール電線収容本数
ビニルケーブル | 平形2心 | 平形3心 | ||
---|---|---|---|---|
1.6mm | 2.0mm | 1.6mm | 2.0mm | |
A型メタルモール | 2本 | 2本 | 1本 | 1本 |
B型メタルモール | 6本 | 5本 | 4本 | 4本 |
C型メタルモール電線収容本数
IV電線・ ビニルケーブル |
IV単線 | IVより線 | ||
---|---|---|---|---|
1.6mm | 2.0mm | 5.5mm2 | 8mm2 | |
C型メタルモール | 30本 | 24本 | 12本 | 8本 |
IV電線・ ビニルケーブル |
ビニルケーブル | |||
---|---|---|---|---|
平形2心 | 平形3心 | |||
1.6mm | 2.0mm | 1.6mm | 2.0mm | |
C型メタルモール | 14本 | 12本 | 10本 | 10本 |
メタルモールの施工方法
①墨出しを行います。
↓
②天井、壁からケーブルを出します。
↓
③メタルモールを取り付けます。
本体ベースを木ビスやボードアンカーで取り付けます。
↓
④配線します。
ケーブルにケーブルクランプを取り付け、
本体ベースに両面テープで固定します。(ケーブル収容本数を参照)
↓
⑤本体キャップ、付属キャップを取り付けます。
パチンと音がするまでキャップをベースに確実にはめ込みます。
メタルモールの接地
メタルモールにはアースバーを用いてD種または、C種接地工事を行ってください。
強電のみはD種接地、セパレーターを入れて強電と弱電を配線する場合はC種接地です。
ただし以下の条件の場合は接地工事を省くことができます。
(1)対地電圧が150 V以下の場合において、
次のいずれかの場所に長さ
(2本以上の金属管を接続して使用する場合は、その全長をいう。)
8 m以下の 金属管を施設する場合
a. 乾燥した場所
b. 簡易接触防護装置(金属製のものであって、防護装置を施す管と
電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く)を 施すとき。
(2)金属管配線の対地電圧が150 Vを超える場合において、
長さ4 m以下の 金属管を乾燥した場所に施設する場合
(『内線規程』3110節16条)