残念ながら、コンセントを住宅、マンションで増設する時は第2種電気工事士の資格を持っていないとできません。
コンセントをDIYで増設する方法
例1)エアコン用のコンセントを増設したい場合
エアコンは電気容量が大きい機器ですので、近くにあるコンセントから分岐すると、電流を多く使用するため、ブレーカーが落ちてしまいます。
この場合分電盤から新たに配線を引いてくる必要があります。
また、分電盤に予備のブレーカーが無いと増設できません。
分電盤に予備ブレーカーが無い場合は、ブレーカーを増設することか始めます。
ブレーカーはMCCB2P20/20Aが標準です。ブレーカーを1個用意し、分電盤の予備スペースに取り付けます。
分電盤によって、はめるだけのタイプ、ビスで取り付けるタイプと色々ありますので、既存の分電盤のメーカー、型番を確認してください。
次にケーブルを配線します。
ケーブルの種類は、VVF2.0-3Cを使用します。エアコン用コンセントの場合、電気容量が大きいので、VVF2.0-3Cを使用します。VVF1.6-3Cは許容電流が20Aないので、2.0mmを使用してください。
3Cは2Cを電源、1Cをアースで使用します。
ケーブルは分電盤からエアコンが付く位置まで天井裏を配線します。
ユニットバスの点検口などを利用して天井裏を配線します。場所によっては、点検口を追加するか、ダメ穴を開けて配線してからブランクプレートで塞ぎます。
設置したい位置にコンセント取付用の穴を壁に開けます。壁には下地材が入っているので、下地を避けてボードを開口します。
穴からケーブルを取り出し、コンセントを取り付けます。
コンセントはハサミ金具か、後付けボックスを使用して取り付けます。
コンセントを取り付けたら、分電盤内のブレーカーにケーブルを接続します。
絶縁抵抗測定を行い、問題なければブレーカーを投入します。
コンセントが正常な状態かを確認するため、コンテスターで試験します。試験が問題なければ使用できます。
例2)特に用途は決まっていないが、コンセントを増設したい場合
この場合は、電気容量はあまり大きくないと考え、近くのコンセントから配線を分岐します。
同じ部屋にある近くのコンセントから、増設したいコンセントの位置まで天井裏をケーブル配線します。
コンセントを増設したい場所の壁のボードを開口します。下地があるので、避けて開口します。
開口した穴からケーブルを取り出し、コンセントを取り付けます。
コンセントはハサミ金具か、後付けボックスを使用して取り付けます。
既存のコンセント取り外す前に分電盤のブレーカーをOFFにします。
既存のコンセントを壁から取り外します。
既存のコンセントが端末の場合、新しく配線したケーブルを送り配線用端子に差し込みます。
両方の端子を使用していたら、差し込みコネクターか、リングスリーブでジョイントし、接続します。
絶縁抵抗測定を行い、問題なければブレーカーを投入します。
コンセントが正常な状態かを確認するため、コンテスターで試験します。試験が問題なければ使用できます。
例3)既存の口数を増やしたい場合
既存のコンセントの差し込み口が1口で、これを2口にしたい時は、既存のコンセントを交換します。
既存のコンセント取り外す前に分電盤のブレーカーをOFFにします。
既存のコンセント(1口)を壁から取り外します。
用意したコンセント(2口)を取り付けます。
コンセント増設を業者に頼んだ時の費用
コンセント工事を行う場合は、住宅(低圧受電)なら第2種電気工事士資格、施設(高圧受電)なら第1種電気工事士資格が必要になりますので、電気工事業者に頼みます。
コンセント1箇所増設の価格相場は、材料費、労務費込みで20,000円〜30,000円くらいです。
費用はそれほどかかりませんし、業者に依頼したが間違いありません。
どうしても自分でDIYしたいなら第2種電気工事士資格を取得
どうしても自分で自宅のコンセントを増設したい場合、第2種電気工事士資格を取得します。
第2種電気工事士資格は、筆記試験と実技試験があり、どちらにも合格し、かつ都道府県知事に第2種電気工事士免状交付申請して資格が得られます。