FEP管の施工方法とサイズの選定です。
FEP管とは?
FEP管とは、波付硬質合成樹脂管と呼ばれるもので、
JIS C 3653(電力用ケーブルの地中埋設の施工方法)の
管路式電線路の管 (FEP) としての性能を持つ管です。
地中にケーブルを埋設する際に保護管として使用します。
黒色が一般的で、形はメーカーによって違いますが、
PF管やCD管を太くしたイメージです。
非常に硬く、地中に埋めた後に車両が地面に
乗っても耐えられる構造になっています。
メーカーは古河電工がエフレックス管、カナフレックスがNEWカナレックス、
TOTAKUがTACレックス、未来工業がミラレックスとなっています。
FEP管の地中埋設時の施工方法
①FEP管の埋設深さは、舗装がない場合は地表面から0.3m以上、舗装がある場合は
舗装下面から0.3m以上とする(7000V以下の場合)。
②地中埋設時の地中管相互の離隔は下記の通り
地中管路相互関係 | 離隔距離 |
---|---|
低圧配管と高圧配管 | 0.15m以上 |
低圧配管と弱電配管 | 0.3m以上 |
低圧配管と特別高圧配管 | 0.3m以上 |
高圧配管と弱電配管 | 0.3m以上 |
特別高圧配管と弱電配管 | 0.6m以上 |
特別高圧配管と高圧配管 | 0.3m以上 |
※電圧の種別
・低圧:直流にあっては750V以下、交流にあっては600V以下のもの
・高圧:直流にあっては750Vを、交流にあっては600Vを超え、7,000V以下のもの
・特別高圧:7,000Vを超えるもの
③離隔がとれない場合は、難燃性のFEP管(自消性のある難燃性の管)を使用すること。
しかし金額がUPするので注意。
埋設シートの施工方法
【埋設シートとは】
管路を地中に埋設した上部に埋設し、のちにユンボ等で掘削したときに
未然に引っかけないように管路の内容表示シートです。
【埋設シートの種類】
電気設備の場合、色は2種類あり、オレンジ色は高圧、低圧用です。
赤色は通信、弱電用です。
シングル、ダブル(2倍折込)、トリプル(3.5倍折込)があり、
シングル<ダブル<トリプルの順で値段が高くなっていきます。
シングルは折込がないので、ひっかけたときにすぐに切れてしまい、
発見しづらい、ダブル、トリプルになると折り込まれているので、
ひっかけたときに折込分が伸び発見しやすくなります。
【埋設シートの埋設深さ】
埋設管路の深さが0.6mの場合は、0.3mの深さに埋設シート敷きます。
(埋設管路の深さの1/2が埋設シートの敷設深さ)
FEP管のサイズの選定
FEP管のサイズ
サイズ | 外 径(約mm) | 内 径(約mm) |
---|---|---|
FEP30 | 40 | 30 |
FEP40 | 54 | 42 |
FEP50 | 65 | 50 |
FEP65 | 85 | 66 |
FEP80 | 102 | 80 |
FEP100 | 130 | 100 |
FEP125 | 160 | 125 |
FEP150 | 189 | 150 |
FEP200 | 253 | 200 |
FEP管のサイズの選定
FEPサイズ | 600V | 6600V | |
---|---|---|---|
CVケーブル | CVTケーブル | CVTケーブル | |
30 | CV3.5-2C | - | - |
CV5.5-2C | - | - | |
CV8-2C | - | - | |
CV3.5-3C | - | - | |
CV5.5-3C | - | - | |
CV8-3C | - | - | |
CV14-3C | - | - | |
40 | CV22-2C | - | - |
CV38-2C | - | - | |
50 | CV60-3C | CVT22 | - |
- | CVT38 | - | |
65 | CV100-3C | CVT60 | - |
- | CVT100 | - | |
80 | CV150-3C | CVT150 | CVT22 |
- | - | CVT38 | |
- | - | CVT60 | |
100 | CV200-3C | CVT200 | - |
CV250-3C | CVT250 | - | |
CV325-3C | CVT325 | - |
エフレックスの呼び径は、中に収める電力ケーブルの仕上がり外径の約1.5倍、
2条以上の場合は外接円径の約1.5倍の内径のものを選択する。
なお、ケーブル引き入れ時にプーリングアイなどの大きさも考慮する。
(通信ケーブルは仕上がり外径の約2倍、多条の場合は外接円径
の約2倍の内径のものを選択する。)
FEP管の付属品
FEP管には、CD管、PF管と同様にさまざまな付属品があります。
【直線継手(カップリング)】
FEP管同士をジョイントするときに使用します。
ねじ込むタイプ、被せて蝶ナットをしめるタイプなどがありますが、
ねじ込むだけで止水性がある「アクアフィット」がおすすめです。
【ベルマウス】
FEP管をハンドホールなどに接続し、ケーブルを通線する際に
ケーブルにキズがつかないように、また仕上げ用として使用します。
【コネクタ】
FEP管を盤やプルボックス等に直接接続するときに使用します。
【異種管継手】
FEP管とG管、PE管など他種類の電線管と接続するときに使用します。